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12/6/13
書籍「社労士が見つけた!(本当は怖い)採用・労働契約の失敗事例55」6/13発売しました。
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書籍「社労士が見つけた(本当は怖い)解雇・退職・休職実務の失敗事例55」3/28発売しました。
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西洋古典語典

西洋古典語典

西洋古典語典

著者
渡辺紳一郎
発行
昭和31年(1956年)
装幀・挿絵
横山泰三
著者
プロフィール
明治33年3月16日生まれ。杉靖三郎の兄。大正13年東京朝日新聞社に入社。パリ支局長,ストックホルム支局長を歴任。戦後は海外の豊富な経験をかわれ,NHKのクイズ番組「話の泉」や「私の秘密」のレギュラー解答者として活躍,口ひげと博学で人気をあつめた。昭和53年12月22日死去。78歳。東京出身。

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パンドラの函

 パンドラの函
 pandoras box(E)
 ギリシャ神話に出てくる西洋の玉手函である。
 天の神々が人間世界に下されたのが「女性」であり、その名をパンドラ Pandora という。
 「パン」は、パン・アメリカンなどのパンで、「すべて」、英語のallであり、ドーロンというのが「贈り物」、これを女性名詞にしたのがパンドラ、「諸神の贈り物」ということである。
 プロメテウス Prometheus が、天の火を盗んで人間世界に持つて行つたので、神々が怒つて、人間共に罰を当てようと思いついたのが、パンドラである。
 ゼウス(ジュピター)がヘファイストス(ヴァルカン)に命じて「女」を作らせた。そしてアフロディテ(ヴィナス)は美を、ヘルメス(マーキュリー)は勧誘を、アポロは音楽を、それに贈つた。それで、この女の名をパンドラというのである。
 パンドラは、天から下界へ来る時に、神々から玉手函を贈られた。決して開いてはならないと言いつけられた。そう言われると、なおさら開けて見たくなる。パンドラの夫となつたエピメテウス Epimetheus が、開いてみたら、中から、もろもろの害悪が飛び出して世界に拡がつた。函の中には「希望」だけが残つたという。
 パンドラは旧約聖書にあるヘブライ伝説イヴの話に似ている。同一起原かも知れないという学者もある。
 で、「パンドラの函」といえば、見たところ、美しくて立派ではあるが、それが、いろいろの悪いことの元になつている、あるいはなるであろうという物事を意味している。